パーキンソン症候群 パーキンソン病と名称が似ていますが、パーキンソン症候群といわれるものがあります。いったいどんな違いがあるのでしょうか。

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原因ごとの症状について

パーキンソン症候群も、パーキンソン病と同じく、細胞が変性してしまうことによって起きます。しかし、パーキンソン病と大きく違うのは、それが突発的に発生するわけではなく、何らかの原因や要因が明確な形で存在するのです。 パーキンソン症候群においては、特に顕著な症状が表れるというわけではありません。寧ろ、症状はパーキンソン病にそっくり似ているけれど、原因に差があるため、パーキンソン症候群に分類されたと考えたほうが、しっくりくるかもしれません。 パーキンソン症候群の中では、特に、薬剤性パーキンソニズムと、脳血管障害性パーキソニズムの2つが多く発生しています。これら2つも発生原因により分類されており、症状には似たようなものがあります。つまり、パーキンソン症候群は、症状で見分けるよりも、原因の解明を急がなければならないというわけです。パーキンソン病での検査方法は、この差をはっきりと出すための検査でもあります。

薬剤性パーキンソニズム

薬剤性パーキンソニズムの原因は、分類名にもある通り、薬剤が原因となります。この薬剤を服用、もしくは何らかの要因があって取り込まれてしまった場合、その薬剤が悪のシグナルとなってしまい、細胞の変性が開始されます。それにより、パーキンソン症状が表れるというわけです。この薬剤性パーキンソニズムのみ、現在完全に治療することが可能となっています。原因が明らかにはっきりわかるということもあり、その薬の性質を別の方法で潰したり、原因となっている薬剤の使用をストップすることからも大幅に改善を見込むことができます。

脳血管障害性パーキンソニズム

脳血管障害性パーキンソニズムは、MRIやCTスキャンを撮ってもらうと、脳の血管に異常が見られます。この異常はパーキンソン病に見られないものなので、大きな判断材料となります。この分類の中に含まれる、正常圧水頭症は、患者の90%はくも膜下出血等の脳の病気以降にこの病気を起こしていると報告されています。線条体黒質変性症や進行性核上性麻痺にも、この血管の異常が原因となります。脳が弱っているタイミングで別の負荷や、転倒などの外的要因も伴い、起きやすくなるようです。さらにパーキンソン症状が出ていると、なおさら転倒等をしやすくなってしまうので、悪循環が起きてしまうという事態が起きます。早めに食い止めるためにも、少しでもおかしい症状等が出たら、すぐに病院に向かうことが強く推奨されています。

他にパーキンソン症候群に分類されている症例

ほかにも、原因は不明ではありますが、変性箇所が違うため、パーキンソン症候群に分類されている場合があります。ジャイ・トレージャー症候群や、オリーブ橋小脳委縮症がこの例に当てはまりますが、完全に症状にパーキンソン病とは異なったり、脳の委縮等、別の要因が顕著にわかるため、パーキンソン症候群というカテゴリでくくられることもありますが、一概には言えないので注意が必要となります。

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