パーキンソン病をもっと知る パーキンソン病には似た病気もあります。そして更になる治療法など深く見て行きましょう。

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パーキンソン病の症状と似た病気

パーキンソン病の特徴的な症状はまとめて「パーキンソン症状」と呼ばれています。その症状を有しているパーキンソン病に似た病気は多く存在しており、パーキンソン病だと思っていたけれど実は違ったということも、かなり報告されています。医者の視点から見ても、かなり区別のつきにくいものもあるため、似たような病気にどんなものがあるか、しっておくことは非常に大切だといえます。

症候性パーキンソニズム

薬剤性パーキンソニズムなどが分類されている症候性パーキンソニズムと呼ばれる病気の中にも、パーキンソン病に似た病気が存在しています。正常圧水頭症は、脳脊髄と頭蓋骨の間の脳脊髄液が過剰に作られたり、循環経路のどこかで髄液の流れが悪くなったりするのが原因で、脳室が拡大する病気です。くも膜下出血後の炎症等により、続発性が90%のこの病気は、痴呆、歩行障害、尿失禁が特徴として挙げられ、特に歩行障害がパーキンソン病と酷似した悪化を及ぼします。

線条体黒質変性症

脳変性疾患の種類には特に似たものが多くあります。線条体黒質変性症は、筋強剛・無動・動作の緩慢さ・姿勢反射障害・自律神経症とかなり似た症状を起こしますが、振戦は強くなく、L-ドーパを投与されても効きがありません。

オリーブ橋小脳委縮症

オリーブ橋小脳委縮症は、歩行時のふらつきなどの小脳症状がメインの症状ではありますが、筋強剛や無動などの錐体外路症状も強く出たり、起立性低血圧、排尿障害、発汗障害、自律神経の障害もみられるため、パーキンソン病とは非常に区別がつき難い病気です。

シャイ・ドレーガー症候群

シャイ・ドレーガー症候群は、自律神経系の変性を主体としていて、原因不明の病気です。立ちくらみや失神、排尿障害をはじめ、運動失調、言葉の不明瞭などの小脳症状、動作緩慢などのパーキンソン症状、筋委縮、無呼吸発作等、多数の症状を併発させます。

びまん性レヴィー小体病

びまん性レヴィー小体病は、進行性痴呆とパーキンソン症状が主な症状です。ひどい幻視と、早い時期から被害妄想が出るため、区別はつきますが、転びやすかったり、失神を起こすさまがパーキンソン病と酷似しているため、間違えられることもあります。 ほかに脳変性疾患でパーキンソン病に似たものは、皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺、大脳基底核石灰化症、パーキンソニズム痴呆症候群、アルツハイマー病、ピック病が挙げられます。

ウィルソン病

さらに重い病気としては、脳代謝性疾患のウィルソン病が挙げられます。肝障害や脳障害から、ことばの不明瞭、文字を書く等の細かい作業は不可能になり、表情筋も硬く動かず、筋肉も弱まり歩けなくなったり、精神不安定な状態から悪化し、無気力やうつ状態になることもあります。ここまでの病気が完全にパーキンソン病とそっくりですが、眼がカイザー・フライシャー角膜輪と呼ばれる、黒目の周りに銅が沈着し青緑に見える状態も起きるため、この症状がでたら、ウィルソン病ということになります。

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